【和菓子よもやま話】水無月

和菓子
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本日6月30日は「夏越の祓(なごしのはらえ)」です。

「夏越の祓」は、一年の折返しにあたる6月30日に半年分の穢れを落とし、残りの半年の無病息災を祈願する季節行事です。
現在でも京都の上賀茂神社や北野天満宮などの神社では茅の輪(ちのわ)くぐりが行われています。もともとは旧暦の6月晦日、つまり6月30日に行われていたので、旧暦に従うのであれば2022年は5月21日が6月晦日でした。

この日に食べられるのが「水無月」です。
先日のとらや東京ミッドタウン店でも購入しましたが、まさにこの時期にしか食べられない限定の和菓子です。
水無月は主に京都で食べられており、関西出身の私ですが、実家では水無月を食べる慣習はありませんでした。(初めて水無月を食べたのは23歳の時です。もちろん存在は知っていましたよ~)

水無月が生まれたのは昭和の京都。実はかなり新たらしいお菓子なのですね。
ただ、その起源を遡ると室町時代にまで行きつきます。
室町時代の学侶の日記から、6月30日には小麦餅を食べる風習があったことが分かっています。これは麦の収穫祝いにちなんでいるとも言われています。
こうした行事食が水無月に繋がったと考えられていますが、昭和になってから現在のような形になったとされています。

その他にも、「平安時代、宮中の人々は京都市北区西賀茂地区の氷室に蓄えていた氷を口にして暑気払いしていた。当時、氷は高級品で、庶民が口にする機会はほとんどなかった。そこから、氷のかたちを模した「水無月」を食べるようになったと伝わっている。」という記述をインターネット上で見つけました。
水無月は外郎製なのですが、その白さと三角形の形は氷を表しているのですね。
またたっぷりと使われている小豆は、栄養価が高いというだけではなく、魔滅(まめ)であることや小豆の赤色が厄をよけるという信仰も関わっているそうです。

今回は夏越の祓に欠かせない「水無月」についてまとめてみました。
明日からは年の後半ですね。もう半年が終わったことにとても驚いています^^;

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